こんにちは!VOC事務局です。
今回は2025年オフショアの最新状況からベトナムオフショアの実践的な活用方法を紹介します!

1. オフショア開発の現状

2025年現在、オフショア開発は日本企業にとって重要な戦略として定着しています。国内IT人材不足の深刻化(経済産業省の予測では2030年までに約80万人不足)とグローバル競争力強化の必要性が背景にあります。以下に、現在の主要トレンドを示します。

◾️コスト削減からリソース確保へシフト
従来のオフショア開発は人件費削減が主目的(「オフショア1.0」)でしたが、現在は優秀なIT人材の確保(「オフショア2.0」)が重視されています。企業は単なる低コストではなく、高い技術力や柔軟な開発体制を求めています。

◾️ベトナムの圧倒的シェア
ベトナムはオフショア開発先として依然としてトップを維持。2024年のデータでは、日本企業からの発注の約42~50%がベトナムに集中しています(オフショア開発白書2024年版)。親日性、勤勉な国民性、地理的近さ(日本から約5時間)、およびコストと技術力のバランスが理由です。

◾️デジタル化とリモートワークの影響
コロナ禍以降、リモートワークが一般化し、オフショア開発のハードルが低下。オンラインツール(Zoom、Slackなど)を活用したコミュニケーションが標準化し、物理的距離の影響が最小限に抑えられています。

◾️先端技術への対応力向上
AI、クラウド、ブロックチェーンなどの先端分野で、オフショア開発先の技術力が向上。特にベトナムでは、これらの領域で実績を積む企業が増加しています。


2. 最新動向

◾️グローバルソーシングの進化
オフショア開発は「単なるアウトソーシング」から「グローバルな開発パートナーシップ」へと進化。企業はプロジェクト単位で最適なリソースを世界中から調達する動きを加速させています。

◾️人件費の高騰と品質重視
ベトナムや中国では経済成長に伴い人件費が上昇(ベトナムでは年5~10%程度上昇)。しかし、コスト増を上回る技術力向上が進み、品質やスピードを重視する発注が増加しています。

◾️ブリッジSEとPMの重要性
言語や文化の壁を越えるため、日本語堪能なブリッジSE(Bridge Software Engineer)やプロジェクトマネージャー(PM)の役割が拡大。成功の鍵は、これらの人材の質とコミュニケーション能力に依存しています。

◾️中小企業の参入増加
大企業に加え、中小企業やスタートアップがオフショア開発を活用するケースが急増。リモート体制の浸透により、初期投資が抑えられ、スモールスタートが容易になっています。

3. ベトナムを上手に活用する方法

ベトナムはオフショア開発の最適地として引き続き注目されています。その強みを最大限に活かすための具体的な方法を以下にまとめます。特に、これからオフショア開発を始めたい方には、信頼できる情報源とパートナー選びが重要です。

 ① 適切なパートナー選定

  • 技術力と実績を確認
    基幹系システムやAI・クラウドの開発実績を持つ企業を選ぶ。ベトナムでは、これらミッションクリティカルなプロジェクトに対応可能な人材が増加中。
  • 日本語対応力のチェック
    日本語を話せるブリッジSEが在籍する企業を選定。ベトナムは日本語教育が盛んで、JLPT(日本語能力試験)合格者も多いため、コミュニケーションの円滑さが期待できる。
  • 現地視察の実施
    可能であれば、ハノイやホーチミン、ダナンなどの開発拠点を訪問。現地の開発環境や文化を理解することで信頼関係が構築しやすくなる。
  • ベトナムオフショア開発協会(VOC)の活用
    オフショア開発初心者にとって、信頼できるパートナーを見つけることは大きな課題です。1つの有効な方法としては「ベトナムオフショア開発協会(VOC)」を活用することです。VOCはベトナムと日本の架け橋として、優良な開発企業や最新情報を提供する団体です。入会することで、信頼性の高い企業リストや成功事例、セミナーへのアクセスが得られ、初めてのオフショア開発でも安心してスタートできます。

プロジェクト管理の強化

  • 明確な要件定義
    仕様の曖昧さが失敗の主因となるため、初期段階で詳細な要件を文書化し、ブリッジSEと共有する。
  • PMの配置
    日本側とベトナム側の間に立つPMを配置し、スケジュールや品質管理を徹底。ベトナムではPM人材も増加しているが、経験豊富な人材を確保することが重要。
  • 定期的な進捗確認
    週次ミーティングやオンラインツールを活用し、進捗を可視化。時差が少ない(約2時間)ため、日本時間でのリアルタイム調整が容易。

コストと品質のバランス

  • 地方都市の活用
    ハノイやホーチミンでは人件費が上昇傾向にあるが、ダナンやフエなどの地方都市はコストが低く、優秀な人材も育ちつつある。これらを活用することでコストパフォーマンスを最適化。
  • ラボ型契約の検討
    長期的なパートナーシップを築くため、ラボ型契約(専属チームを一定期間確保)を採用。初期投資は必要だが、信頼性と品質が安定する。

文化理解と関係構築

  • 親日性を活かす
    ベトナムは歴史的・文化的に日本に好意的。日本の商習慣や品質へのこだわりを理解しやすいため、これを積極的に伝える。
  • 人材育成への投資
    ベトナム側スタッフへの技術研修や日本語教育を支援することで、長期的な協業基盤を強化。
  • VOCを通じたネットワーキング
    VOC主催のイベントやワークショップに参加することで、現地企業との関係構築が加速します。特に初心者にとっては、ベトナムの開発文化や商習慣を学ぶ絶好の機会となります。

まとめ

2025年のオフショア開発は、リソース確保と技術力重視の「オフショア2.0」時代に突入しており、ベトナムはその中心的な存在です。コスト上昇の懸念はあるものの、技術力の向上と柔軟な対応力で依然として高い競争力を保持しています。ベトナムを活用する鍵は、適切なパートナー選定、強固なプロジェクト管理、そして文化的な信頼関係の構築にあります。特にこれからオフショア開発を始めたい方には、VOCを活用することで、信頼できるパートナーとの出会いやノウハウの蓄積が容易になり、成功確率が格段に向上します。これらを実践することで、日本企業はオフショア開発を通じて事業の成長を加速できるでしょう。

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