こんにちは!VOC事務局です。

世界的なエンジニア不足が続く中、ベトナムのIT人材に注目が集まっています。
若くて優秀な人材が多く、政府によるIT教育支援も進むこの国は、オフショア開発の候補地として多くの企業から評価されています。

しかし、「実際のスキルは?」「どんな技術分野に強いのか?」といった疑問を持つ方も多いはず。

この記事では、最新の統計データや図解を交えながら、ベトナムIT人材の市場規模と技術トレンドをわかりやすく解説します。

コストではなく、“質と成長性”に注目して、信頼できるパートナー選定のヒントにしていただければと思います。

1. なぜベトナムIT人材がいま注目されているのか?

日本企業をはじめとする多くの企業が、オフショア開発先としてベトナムを候補に挙げています。

その理由は、単なる「人件費の安さ」ではなく、人材の質と供給力にあります。

世界的なエンジニア不足が深刻化する中で、ベトナムは若くて成長意欲の高いIT人材が豊富な国として存在感を高めています。

2. ベトナムIT人材の市場規模とは?

2024年時点で、ベトナムにはおよそ150万人のICT人材が存在し、そのうちソフトウェアエンジニアは約53万人と推計されています。

さらに、IT関連の大学・専門学校からは毎年5万人以上の新卒人材が輩出されており、市場規模は年々拡大しています。

若年層が中心で、エンジニアの平均年齢は20代後半。柔軟な吸収力と新技術への順応性が強みです。

3. 技術トレンド:どんな分野・スキルに強いのか?

ベトナムのITエンジニアは、現代的なWeb・モバイル開発からバックエンド、さらにはクラウドやAI領域に至るまで、幅広い技術スタックに対応しています。

人気のあるプログラミング言語には、JavaScript、Java、C#、PHP、Pythonがあり、それに伴うフレームワークとしてReact、Spring Boot、.NET Core、Laravel、Djangoなどが広く使われています。

特にWebアプリやモバイルアプリ(React NativeやFlutter)の開発においては、日本企業からの受託実績も増加しています。

クラウドスキルに関しても、AWS(利用率38.3%)やMicrosoft Azure(25.2%)といった主要なプラットフォームへの対応経験が豊富で、MySQLやSQL Server、MongoDB、PostgreSQLなどのRDB/NoSQLの運用にも強みがあります。

また、AI・機械学習・データサイエンス・ブロックチェーンといった先端技術への関心も高く、これらの技術を業務で活用する若手エンジニアも増えています。

単なる下請けではなく、要件定義や技術選定といった上流工程への関与も可能な人材層が育ちつつあります。

※出典:CMC Japan「ベトナムIT人材の完全ガイド」

4. 国家戦略としてのIT教育と人材投資

ベトナム政府は、IT分野を国家戦略の中核産業と位置づけ、2020年に「国家デジタルトランスフォーメーション計画(749/QĐ-TTg)」を策定しました。

この計画では、「デジタル政府・デジタル経済・デジタル社会」の3本柱を掲げ、2030年に向けた技術国家への変革を進めています【出典:CICC/ベトナム政府資料】。

とくにIT人材育成は重要なテーマとされており、以下のような施策が推進されています:

  • IT専門大学・職業訓練機関の強化:実務スキルと理論を融合したカリキュラム導入
  • 外国語(英語・日本語)教育の充実:海外企業との連携を視野に入れた多言語対応
  • 地方部へのIT教育展開:都市部だけでなく全国的な人材底上げを目指す

また、政府はデジタル経済のGDP比率を2025年に20%、2030年には30%に引き上げる目標を掲げており、それを支えるデジタル人材の供給が国家成長戦略の鍵とされています【出典:VietBiz―ベトナムのICT市場・人材育成に関する現状と展望(2024年)】。

これらの取り組みにより、ベトナムでは単なるコーディング人材ではなく、設計・要件定義など上流工程にも対応可能なエンジニアの育成が着実に進められています。

5. 今後の展望と企業が注目すべき点

人材の数だけでなく、質・スキル・語学力・対応力においてもベトナムのIT人材は大きな成長を遂げています。

今後、より重要なのは「どの企業・チームを選ぶか」。

オフショア開発は、コスト重視ではなくパートナー選定と共創体制の構築が鍵になります。

6. まとめ:ベトナムIT人材は“未来の戦力”

いかがでしたか?

ベトナムのIT人材は、数と質の両面で大きな魅力を持つ存在です。

「安いから」ではなく、「任せられるから」「一緒に成長できるから」という視点で向き合うことが、これからのオフショア活用の本質と言えるでしょう。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

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